御所山城



形式 山城 【位置】
トーヨータイヤターンパイクが裾を通る、標高885mの山頂にあり、一夜城から通じる関白道を城内に取り込んでいる。
年代 戦国時代
城主 不明 豊臣勢か
遺構 郭・土塁・堀切・虎口
所在地 小田原市早川
訪城日 2007.6.20、10.31
、2009.5.13


【歴史】
御所山城は近年発見された城址で詳細は不明ですが、虎口が三ヶ所見れるのと、枡形虎口を取り入れている事など、小田原の役時に豊臣方が築城した韮山城付城の上山田山付城と共通点があり、主攻方向も小田原側なので豊臣方が造った可能性がある。



【遺構】
ターンパイクから続く道を行くと、右へ一段上る所を、真っ直ぐ進めば本来の城へ向う城道であるが、現在は笹薮が生え、行く手を阻む。しかし、右へ一段上った少し先の左の低い土手を越えると、先程の城道に出合う。城道の途中には、物見と思われる小山状の小郭もある。城にはU字に帯郭が取巻いて、東側には土塁の痕跡のような跡があるがハッキリしない。
東郭は低く成ってしまっているが幅のある土塁で囲われ、北に虎口を守る様に櫓台がある。南東側の厚い土塁に狭い虎口状の通路が見られ、面白い。西郭との間には、一段と高い土塁が残っている。
西郭は少し複雑で、北に土塁は小さくなっているが、枡形虎口を備えていて興味深く、東郭への通路も分かる。西側は堀切で分断している。堀切の西側には溝が数本あるが、雨による侵食と思われ、遺構の様なものは見付けられないが、城下の北西平坦地も含めて、兵の駐屯地として使われていた可能性がある。


【左】ターンパイクから関白道を歩き、城の手前にある出郭。5月13日には密使する笹薮が綺麗に刈られていたので、二段の
   郭が良く分かった。
【右】下段の郭を横から見たもの。
【左】上段の郭を横から見たもの。下段に比べると幅が狭い。
【右】東郭の北側に残る土塁と帯郭。
【左】東虎口を東郭内部から見たもの。
【右】東郭の東側土塁を虎口側から見たもの。奥には通路状の溝が見え、土塁は右に折れている。
【左】東郭の東側土塁の溝。
【右】東郭の南側土塁。
【左】東郭と西郭を区切る土塁を西郭側から見たもの。
【右】西虎口は枡形で、一番の見所である。堀切側から見ると屈折しているのが良く分かる。
【左】堀切を北側から見たもの。左が西郭の土塁。


【道】
トーヨータイヤターンパイクを早川から向かうと、道脇に表示がある9キロポスト辺りで、左側に今は閉鎖されている桜山駐車場の入口に車を止める(3台ほど置ける)。駐車場と道路を挟んで、反対側に城への道が見える。道路の交通量は少ないが素早く渡りましょう。城への道へ入ったら道なりに15分程上り切った左側に山(城址)に沿って進むと搦め手口への入口があり、木柱が立っている。
もう一つの駐車場が桜山駐車場の先の右カーブを曲がった先の左右にあり、右側の駐車場から搦め手方向へ山道が登っている。10分程で太閤道とぶつかるので、右へ行けば少しで搦め手口へ着く。

搦め手口に立つ木柱